• facebook
  • twitter

東急ホテル金沢 Ea Talk

金沢東急ホテル対談企画|VOL.1

マレドール×ヤマト醤油味噌

金沢東急ホテル 料理長出牛秀明
株式会社ヤマト醤油味噌 代表取締役山本晴一さん
山本 晴一さん

山本 晴一さん

株式会社ヤマト醤油味噌
代表取締役

出牛 秀明

出牛 秀明

金沢東急ホテル
料理長

伝統の芳醇な香りと風味を
世界へ発信する醤油の老舗を訪ねて。

金沢の豊かな発酵食文化を支える
大野醤油の魅力。

出牛大野町は、5大醤油産地の―つだそうですね。この地を代表する「ヤマト醤油味噌」の醤油を自分の料理に活かせるのは嬉しいことです。大野町で育まれた醤油は、金沢の郷土料理にも大きな影響を与えていると感じています。

山本江戸時代、千葉の銚子と同じ時期に大野で醤油の醸造が始まりました。金沢の醤油は、関西でも関東でもない甘辛の味が特徴です。加賀料理もまた「鯛の唐蒸し」や「治部煮」など、甘辛味のものが多い。発酵食が盛んな土地柄で、フグの卵巣の糠漬けのような独特のものから、塩辛、お酒、酢まで日常的に親しまれています。

出牛こちらの醤油をテイスティングした第一印象は、香り、味、色のすべてが、オマール海老のエキスをとことん煮詰め、野菜のブイヨンを加えたフレンチのソースと全く似ていること。何十時間もかけて煮込んだジューのエキスと同等の旨味を持つ醤油が、おいしいソースを生み出せるのは理にかなっています。中でも「ひしほ」の味わいに惹かれますね。

山本「ひしほ」は、うちのおすすめ製品で、しぼりたての香りを大切にした生醤油です。1980年に日本初の生醤油として当社が発売しました。ヒントになったのは、私の修業先の酒造会社で出合った、火入れしない生の大吟醸酒。自分にもそんな醤油がつくれないかと手がけたのです。「ひしほ」は加熱せず、フィルター濾過で酵母を取り去って瓶詰めしています。でも、発売当初はなかなか受け入れてもらえなかったですね。

  • 対談の様子

    閲東圏での活動が多かった出牛料理長。歴史ある大野醤油の特徴や、4代目・山本社長が完成させた生醤油について熱心に耳を傾ける。

  • 味噌蔵の様子

    木桶がずらりと並ぶ味噌蔵を見学。低温を保ちながら、半年から1年じっくり寝かせる。長期熟成により香り高い味噌が出来上がる。

金沢の豊かな発酵食文化を支える大野醤油の魅力。

三ツ星の名店にも通用する
醤油本来の旨さを追求。

出牛それでも、今では全国のみならず海外への輸出も手がけているそうですね。

山本東京の百貨店での取り扱いが始まり、その後アメリカの食品展示会へ出品する機会を得ました。2000年に「ザ・リッツ・カールトン・ボストン」の総料理長の目に留まり、当社の醤油を使っていただけることに。熟成して生まれる複雑な香りが、特に料理人の間で人気が広がったようです。現在、パリの三ツ星レストランを含め9店舗で採用されています。焦がしたら花が咲くようにふわりと香るところは特にフランス人に喜ばれています。金沢でつくるものがそのまま現地でも通じることが驚きです。出牛シェフはどんなふうに醤油を使われるんでしょうか。

  • ヤマト糀パーク

    発酵食文化の奥深さを伝える「ヤマト糀パーク」。「糀蔵」では、同社の歴史を映像やバネルで紹介。体験などを通して、楽しみながら学ぺる。

  • 船乗りで北海道への商いを開拓

    初代は船乗りで北海道への商いを開拓。船を寄せた「創業の小路」は金沢港へつながる。

三ツ星の名店にも通用する醤油本来の旨さを追求。

大野醤油を巧みに融け込ませ
独創的なフレンチを生み出す。

出牛洋食発祥の地、横浜のホテルで勤めた際にもフレンチに醤油を取り入れた経験があります。また、「クイーン・アリス」で修業していた頃、石鍋裕シェフが「突き詰めれば、魚醤や醤油はフレンチに通ずるものがある」とすでに和と仏のコラボに力を入れていたこともあり違和感はないんです。「マレ・ドール」で展開するコースでは、醤油が決して隠し味としてではなく、王道になるものを目指したいですね。とはいえ、食した時に醤油だと言われなければわからないほどの絶妙な比率でソースに融合させていけたらと思っています。とりわけヤマトさんの醤油は、雑味が少ないのに線が一本しっかりあり、とても典味深いんです。

山本出牛料理長の豊かな経験と感性でどんな料理が完成するのか大いに期待しています。

  • 説明の様子
  • ”試食の様子”
大野醤油を巧みに融け込ませ独創的なフレンチを生み出す。

今回のスペシャルメニュー

9月、10月に「マレ・ドール」に登場します。

※本企画は10月末で終了いたしました。

スペシャルメニュー
スペシャルメニュー
スペシャルメニュー

~アミューズブーシュ~
“ヤマト醤油味噌”の玄米味噌床に漬け込んだ“カマンベール・ド・ノルマンディー ”。
金沢産和梨と洋梨 ブリオッシュを添えて

甘海老と帆立貝のカルパッチョ
椛で仕立てた人参とオレンジ風味のヴィネグレット 「香る生醤油」“ひしほ”のヴェールを纏って

パイで包んで焼き上げた 能登牛のコンソメスープ 松茸の香り

近江町市場で仕入れた魚介のポワレ 魚醤“いしる”で仕上げたブールブランソース

塩麹でマリネした国産牛のロティー“ひしほ”で香り高く焼き上げたフォアグラを添えて
「幻の伝統醤油」大野紫を使った ジュ・ド・ブッフ

フランス産ショコラのムース 有機玄米甘酒のグラスを添えて

コーヒー または 紅茶 と“ひしほ”を使った小菓子

8,000円(税サ込)

※追加2,000円でメインディッシュを能登牛に変更できます。

ヤマト醤油味噌の歩み

ヤマト醤油味噌の歩み

明治44年 初代・山本藤松(とうまつ)が現在地で創業。社名は、初代の屋号「山藤(やまとう)」に由来。
大正5年 2代目が醤油醸造を始める。以降、3代目が味噌醸造、現在の4代目が米糀を使った発酵食品や、糀ソース等調味料の製造を手がける。
昭和63年 直売所「ひしほ蔵」を開設。
平成9年 醤油ソフトを発売して大ヒット
平成12年 ISO9002を取得(2003年にはISO9001・2000年版に移行済み)。
平成13年 オーガニック=有機JASの食品製造業者に認定。
平成24年11月 食品安全管理の国際規格「FSSC22000」を取得。
平成26年 本社工場内に体験型施設「ヤマ卜糀パーク」をオープン。

ヤマト醤油味噌の歩み

PROFILE

山本晴一さん

株式会社ヤマト醤油味噌 
代表取締役
山本晴一さん

1957年金沢市大野町出身。埼玉大学卒業後、地元の酒造会社で修業を積んだのち1983年に家業の「株式会社ヤマト醤油味噌」に入社。1987年、修業時代の吟醸酒づくりにヒントを得た生の醤油「ひしほ醤油」を日本で初めて完成させる。
1995年には“大野町に来ないと食べられない名物をつくりたい”という想いから「しょうゆソフト」を開発。その後現在にいたるまで“あたらしい伝統食”を数々生み出している。

ヤマト醤油味噌の歩み

金沢東急ホテル 
料理長
出牛秀明

群馬県生まれ。大阪あべの辻調理師専門学校卒業後、1987年、地元の群馬ロイヤルホテルを皮切りに、都ホテル東京(現シェラトン東京)、パンパシフィックホテル横浜(現横浜ベイホテル東急)、クイーンアリス アシスタントシェフ、カフェトスカ アシスタントシェフ、同メインキッチンシェフを経て2017年5月金沢東急ホテル料理長となる。